光のもとでⅡ
Side 翠葉 05話
鎌田くんがいなくなったあと、藤棚に入ってきたツカサはベンチに腰を下ろした。
藤棚の下は日陰だし、強すぎず弱すぎずの風が吹いているため暑くはない。
「試合、お疲れ様。今年もインターハイ出場だね、おめでとう」
「出場だけなら去年もしている」
ツカサらしい受け答えだとは思う。でも、最近はこんな会話ばかり。
話しかけても、ツカサから一言返ってくるだけで会話が終わってしまうのだ。
普段から必要以上の会話はしない。でも、ここのところは拍車をかけて言葉数が少なくなっている気がしていた。
今日はこの状況を打破したい。
こんなふうになってしまったのは球技大会の前日から。つまるところ、鎌田くんとのメールが要因であることはなんとなくわかっていた。
「鎌田くんとのメール、見る?」
「人とのやり取りを見るほど悪趣味じゃない」
予想していた返答に私は苦笑する。
藤棚の下は日陰だし、強すぎず弱すぎずの風が吹いているため暑くはない。
「試合、お疲れ様。今年もインターハイ出場だね、おめでとう」
「出場だけなら去年もしている」
ツカサらしい受け答えだとは思う。でも、最近はこんな会話ばかり。
話しかけても、ツカサから一言返ってくるだけで会話が終わってしまうのだ。
普段から必要以上の会話はしない。でも、ここのところは拍車をかけて言葉数が少なくなっている気がしていた。
今日はこの状況を打破したい。
こんなふうになってしまったのは球技大会の前日から。つまるところ、鎌田くんとのメールが要因であることはなんとなくわかっていた。
「鎌田くんとのメール、見る?」
「人とのやり取りを見るほど悪趣味じゃない」
予想していた返答に私は苦笑する。