光のもとでⅡ
アイコンタクトをされることにも苛立ちを覚える。
「大学に合格したら同期になるね。そしたら、そのときこそはよろしく」
鎌田は翠を振り返り、
「じゃ、またメールする」
と、走っていった。
翠の隣に座ると、
「試合、お疲れ様。今年もインターハイ出場だね、おめでとう」
「出場だけなら去年もしてる」
どこか刺々しい言葉を返してしまう。ここのところ、こんな会話ばかり繰り返していた。
こんなにも嫉妬するなら、翠が「メールするのは嫌か」と訊いてきたときに頷いていれば良かったのではないか――。そうは思うものの、自分のプライドがそれを許しはしないし、事態がどう収束すればこの感情が治まるのかも不明。……結果、こんな苛立ちを抱える羽目になるのだから、お手上げにも程がある。
「鎌田くんとのメール、見る?」
「人とのやり取りを見るほど悪趣味じゃない」
「大学に合格したら同期になるね。そしたら、そのときこそはよろしく」
鎌田は翠を振り返り、
「じゃ、またメールする」
と、走っていった。
翠の隣に座ると、
「試合、お疲れ様。今年もインターハイ出場だね、おめでとう」
「出場だけなら去年もしてる」
どこか刺々しい言葉を返してしまう。ここのところ、こんな会話ばかり繰り返していた。
こんなにも嫉妬するなら、翠が「メールするのは嫌か」と訊いてきたときに頷いていれば良かったのではないか――。そうは思うものの、自分のプライドがそれを許しはしないし、事態がどう収束すればこの感情が治まるのかも不明。……結果、こんな苛立ちを抱える羽目になるのだから、お手上げにも程がある。
「鎌田くんとのメール、見る?」
「人とのやり取りを見るほど悪趣味じゃない」