光のもとでⅡ
「ツカサは見たくないかもしれないけれど、私が見てほしい。……だめかな?」
翠は、「鎌田くん」というフォルダを開いた状態で俺の手に携帯を握らせる。
ここまでされたら見てもいい気がした。断るほうが意固地になっていると思われるだろう。
そんな言い訳がましい思いをめぐらせながら、俺は一番最初のメールから表示させていった。
「初めてのメールは私から送ったの。テラスで鎌田くんに電話していたのは覚えているかな? あのあと、メールを送るねって話していたのだけど、私すっかり忘れていて、忘れたまま入院して年を越して、鎌田くんから年賀状が届くまで思い出さなかったの。だから、ごめんなさいのメール」
あまりにも翠らしくて、少し鎌田に同情をしなくもない。
翠のメールの返事には「都合のいい日に会いたい」という内容が書かれていた。その返事に、翠は入院している現状を簡潔に書き記し、その先の予定を伝えている。
翠は、「鎌田くん」というフォルダを開いた状態で俺の手に携帯を握らせる。
ここまでされたら見てもいい気がした。断るほうが意固地になっていると思われるだろう。
そんな言い訳がましい思いをめぐらせながら、俺は一番最初のメールから表示させていった。
「初めてのメールは私から送ったの。テラスで鎌田くんに電話していたのは覚えているかな? あのあと、メールを送るねって話していたのだけど、私すっかり忘れていて、忘れたまま入院して年を越して、鎌田くんから年賀状が届くまで思い出さなかったの。だから、ごめんなさいのメール」
あまりにも翠らしくて、少し鎌田に同情をしなくもない。
翠のメールの返事には「都合のいい日に会いたい」という内容が書かれていた。その返事に、翠は入院している現状を簡潔に書き記し、その先の予定を伝えている。