光のもとでⅡ
一番最初にお茶を飲んだ藤棚まで戻ってくると、栞さんが真白さんたちと一緒にお茶を飲んでいた。その一画にある茶席では、柊子先生が亭主になってお茶を振舞っている。そこで少し休憩したあと、
「御園生さん、私にもエスコートをさせていただけますか」
今度は涼先生に声をかけられた。
小道を歩きながら、
「最近、胃腸の調子はいかがでしょう」
涼先生との会話はいつもこんな問診から始まる。そんなことに気づけば自然と笑みが零れる。
「とくにこれといった症状はありません」
「それは良かった。昨夜はよく眠れましたか?」
「緊張していて眠れそうになかったので、お薬の力を借りました」
「そうですか。こういった場は苦手ですか?」
私は肩を竦め、
「はい、苦手です……。でも、近くに秋斗さんたちがついていてくれたので、身の置きどころがなくなるほどではありませんでした」
「御園生さん、私にもエスコートをさせていただけますか」
今度は涼先生に声をかけられた。
小道を歩きながら、
「最近、胃腸の調子はいかがでしょう」
涼先生との会話はいつもこんな問診から始まる。そんなことに気づけば自然と笑みが零れる。
「とくにこれといった症状はありません」
「それは良かった。昨夜はよく眠れましたか?」
「緊張していて眠れそうになかったので、お薬の力を借りました」
「そうですか。こういった場は苦手ですか?」
私は肩を竦め、
「はい、苦手です……。でも、近くに秋斗さんたちがついていてくれたので、身の置きどころがなくなるほどではありませんでした」