光のもとでⅡ
涼先生は袂から名刺を取り出し、懐紙に包んで私の手に握らせた。懐紙に挟まれた名刺には、病院の電話番号のほかに、病院で持っているであろうPHSの番号、メールアドレスが印字されており、裏面には自宅の番号と別途、携帯の番号、メールアドレスが記されていた。
アルファベットと数字の筆跡がツカサと似てる……。
「……ありがとうございます」
「いえ、お礼を言うのはこちらのほうです。司とお付き合いいただけることになったとか?」
「あっ、はいっ――」
突然の話題にうろたえ、さらには恥ずかしくなって俯いてしまう。
「あれは私に似て不器用な人間ですが、誠実な人間ではあると思います。もし、司が不義理を働くようでしたらぜひ私にご一報を。もっとも効果的な方法で報復することお約束いたします」
「そんなことっ――」
「父さん、そういうことは勝手に請け負わないでほしいんだけど。もっとも、浮気なんてするつもりはないし、何かあれば翠が俺に直接話せばいいことだ」
涼先生の背後から現れたツカサに絶句する。
アルファベットと数字の筆跡がツカサと似てる……。
「……ありがとうございます」
「いえ、お礼を言うのはこちらのほうです。司とお付き合いいただけることになったとか?」
「あっ、はいっ――」
突然の話題にうろたえ、さらには恥ずかしくなって俯いてしまう。
「あれは私に似て不器用な人間ですが、誠実な人間ではあると思います。もし、司が不義理を働くようでしたらぜひ私にご一報を。もっとも効果的な方法で報復することお約束いたします」
「そんなことっ――」
「父さん、そういうことは勝手に請け負わないでほしいんだけど。もっとも、浮気なんてするつもりはないし、何かあれば翠が俺に直接話せばいいことだ」
涼先生の背後から現れたツカサに絶句する。