光のもとでⅡ
「ここのショップのだったんだ……」
 もしかしたらシャーペンやボールペンもここのショップのものなのかもしれない。
 視線を走らせると、シンプルな栞が目に留まる。
 自分がホワイトデーに栞をもらったから、ということもあっただろうか。私は吸い寄せられるようにその棚の前で足を止めた。
 栞は皮製品のものとステンレスでできたもの、十八金でできたものが並ぶ中、とくに目を引いたのは艶消しされたステンレス製。マネークリップを薄く小さくしたような感じ。
 手に取ると、
「贈り物ですか?」
 店員さんに声をかけられた。
「はい……」
「こちらの商品は名入れ、短いメッセージをお入れすることができます」
 私は少し悩んでいた。
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