光のもとでⅡ
十八歳の誕生日
Side 翠葉 01-01話
今年も私の誕生日は全国模試の前日。去年と同じで、会食の場でたくさんの人にお祝いをしてもらえた。まだ来年のカレンダーは見ていないけれど、もしかしたら、これは三年間続くのかもしれない。そして、明日六月五日はツカサとの初デート。
遠出するわけではないけれど、互いの自宅、またはマンション付近からは離れたところへ行く。
待ち合わせは藤倉駅の北口、時計台の下に十一時。
どうして駅での待ち合わせになったかというと――。
「翠、今何か欲しいものある?」
ツカサに訊かれたのは五月末のことだった。
「欲しいもの……?」
「誕生日プレゼントまだ用意してないから、何かあれば参考にしたいんだけど」
誕生日プレゼント……何か欲しいもの……。
ふたつのキーワードに、二ヶ月前のことを思い出す。
ツカサの誕生日前、私も同じようなことをツカサに訊いた。でも、ツカサは「とくにないけど」と答え、参考になるようなものは何も教えてくれなかった。結果、私はツカサがすでに持っているものをプレゼントしてしまったのだ。
遠出するわけではないけれど、互いの自宅、またはマンション付近からは離れたところへ行く。
待ち合わせは藤倉駅の北口、時計台の下に十一時。
どうして駅での待ち合わせになったかというと――。
「翠、今何か欲しいものある?」
ツカサに訊かれたのは五月末のことだった。
「欲しいもの……?」
「誕生日プレゼントまだ用意してないから、何かあれば参考にしたいんだけど」
誕生日プレゼント……何か欲しいもの……。
ふたつのキーワードに、二ヶ月前のことを思い出す。
ツカサの誕生日前、私も同じようなことをツカサに訊いた。でも、ツカサは「とくにないけど」と答え、参考になるようなものは何も教えてくれなかった。結果、私はツカサがすでに持っているものをプレゼントしてしまったのだ。