光のもとでⅡ
「なんで駅……?」
「……待ち合わせ、したい」
「マンションのエントランスであっても、待ち合わせは待ち合わせだと思うけど?」
「……違うもの。駅がいい……」
「……わかった。じゃ、駅の時計台に十一時」
「十一時……?」
「昼時で混む前にランチに行こう」
「……うんっ!」
こんなやり取りの末、初デートの予定が立った。
家族に駅で待ち合わせしていることを話すと、「駅まで送っていこうか?」と蒼兄とお父さんが申し出てくれた。けれど、それは丁重に断る。
デートのために待ち合わせをして、そこまでドキドキしながらひとりで行きたかったのだ。でも、そのままを答えるのは恥ずかしくて、「バスに乗りたいの」とそれらしい理由を口にした。すると、
「でもさ、待ち合わせ時間が決まってるんだから、司っちとバス停で一緒になるんじゃないの?」
それは考えていなかった……。
「……待ち合わせ、したい」
「マンションのエントランスであっても、待ち合わせは待ち合わせだと思うけど?」
「……違うもの。駅がいい……」
「……わかった。じゃ、駅の時計台に十一時」
「十一時……?」
「昼時で混む前にランチに行こう」
「……うんっ!」
こんなやり取りの末、初デートの予定が立った。
家族に駅で待ち合わせしていることを話すと、「駅まで送っていこうか?」と蒼兄とお父さんが申し出てくれた。けれど、それは丁重に断る。
デートのために待ち合わせをして、そこまでドキドキしながらひとりで行きたかったのだ。でも、そのままを答えるのは恥ずかしくて、「バスに乗りたいの」とそれらしい理由を口にした。すると、
「でもさ、待ち合わせ時間が決まってるんだから、司っちとバス停で一緒になるんじゃないの?」
それは考えていなかった……。