光のもとでⅡ
「でも、俺の話でいいのかな? 俺、結構行き当たりバッタリで進んで来ちゃってるし」
「あの……周りに行き当たりばったりで進んでいる人がいなくて、友達も将来なりたいものがはっきりしていて、だから……」
「なるほど。そんな中じゃ俺ってイレギュラーか」
「でもあの、悪い意味ではなくてっ――」
私が慌てると、高崎さんはカラカラと笑った。
「いいよいいよ、気にしなくて。考えてみれば、俺の周りも将来の夢が明確な人間ばかりだった。自分に確固たるものがないのに、周りがそんな友達ばかりだとちょっと焦るよね」
「そうなんです……」
「その気持ちはわかるよ。それに、翠葉ちゃんのところは蒼樹もそういう類の人間だし」
コクコクと頷くと、
「俺が建築学科に入ったのは蒼樹の影響。あいつ、ひとつのことに没頭するタイプでしょ? それを横で見てて触発されたの。俺の進路の決め方ってそんな感じだった」
「でも、大学に入ってすぐ、樹木医になろうとして辞められてますよね? 怖くはなかったんですか?」
「あの……周りに行き当たりばったりで進んでいる人がいなくて、友達も将来なりたいものがはっきりしていて、だから……」
「なるほど。そんな中じゃ俺ってイレギュラーか」
「でもあの、悪い意味ではなくてっ――」
私が慌てると、高崎さんはカラカラと笑った。
「いいよいいよ、気にしなくて。考えてみれば、俺の周りも将来の夢が明確な人間ばかりだった。自分に確固たるものがないのに、周りがそんな友達ばかりだとちょっと焦るよね」
「そうなんです……」
「その気持ちはわかるよ。それに、翠葉ちゃんのところは蒼樹もそういう類の人間だし」
コクコクと頷くと、
「俺が建築学科に入ったのは蒼樹の影響。あいつ、ひとつのことに没頭するタイプでしょ? それを横で見てて触発されたの。俺の進路の決め方ってそんな感じだった」
「でも、大学に入ってすぐ、樹木医になろうとして辞められてますよね? 怖くはなかったんですか?」