光のもとでⅡ
「怖い、かぁ……。そういう感覚ちょっと欠如してたかも? 俺も蒼樹のこと言えなくて、『これがやりたい』ってものが見つかったら、その道へ進むことしか考えられなくなっちゃったんだよね。しかも、俺は親不孝者だから、両親に相談することなく大学辞めちゃったし」
「えっ――!? 大学を辞めるの事後報告だったんですかっ!?」
「ですです……。もう勘当ものでさ、しばらく口利いてもらえなかった。しかも、親と和解する間もなく修行と称して家出ちゃったし……」
高崎さんは苦笑しながら頭を掻いた。
「こんな人間だから、あまり参考になるとは思えないんだけどな」
「いえ、そんなことは……」
言葉に詰まっていると、
「翠葉ちゃんは何かになりたいっていうものはないの? あとは勉強したいこととか」
「何かになりたい、というものは見つけられなくて……」
「じゃ、勉強したいことはあるんだ?」
「……音楽とカメラ。それから、植物のことも」
高崎さんはスーツのポケットからメモ帳を取り出し三枚切り取った。そして、一枚一枚に私の勉強したいことを書いていく。
「えっ――!? 大学を辞めるの事後報告だったんですかっ!?」
「ですです……。もう勘当ものでさ、しばらく口利いてもらえなかった。しかも、親と和解する間もなく修行と称して家出ちゃったし……」
高崎さんは苦笑しながら頭を掻いた。
「こんな人間だから、あまり参考になるとは思えないんだけどな」
「いえ、そんなことは……」
言葉に詰まっていると、
「翠葉ちゃんは何かになりたいっていうものはないの? あとは勉強したいこととか」
「何かになりたい、というものは見つけられなくて……」
「じゃ、勉強したいことはあるんだ?」
「……音楽とカメラ。それから、植物のことも」
高崎さんはスーツのポケットからメモ帳を取り出し三枚切り取った。そして、一枚一枚に私の勉強したいことを書いていく。