光のもとでⅡ
春の少し冷たい風を感じながら学校までの道のりを歩く。ゆっくりと、一歩一歩を踏みしめながら。
ガードレールのポール脇に黄色いタンポポが二本仲良く咲いていた。
高校門から校舎まで続く桜並木は満開の桜が咲き誇っている。時折突風が吹くと、桜はバサバサと音を立てて花びらを散らした。
その並木道は、先を急ぐように歩く人の姿が多い。
いつも八時過ぎといえば、ちらほらと人影がある程度。けれども、新学期初日はクラス分けがあるからか、いつもよりも五割り増しくらいの人通りがあった。
昇降口前に着くと、桃華さんと飛鳥ちゃんが駆け寄ってきた。
「桃華さん、飛鳥ちゃん、おはよう」
ふたりは朝の挨拶もそこそこにクラス分けの話を口にする。
「私、ひとりだけC組ぃぃぃ……」
涙目なのは飛鳥ちゃん。
「私は翠葉と一緒。A組よ」
桃華さんはほかに誰が一緒なのかを教えてくれた。
ガードレールのポール脇に黄色いタンポポが二本仲良く咲いていた。
高校門から校舎まで続く桜並木は満開の桜が咲き誇っている。時折突風が吹くと、桜はバサバサと音を立てて花びらを散らした。
その並木道は、先を急ぐように歩く人の姿が多い。
いつも八時過ぎといえば、ちらほらと人影がある程度。けれども、新学期初日はクラス分けがあるからか、いつもよりも五割り増しくらいの人通りがあった。
昇降口前に着くと、桃華さんと飛鳥ちゃんが駆け寄ってきた。
「桃華さん、飛鳥ちゃん、おはよう」
ふたりは朝の挨拶もそこそこにクラス分けの話を口にする。
「私、ひとりだけC組ぃぃぃ……」
涙目なのは飛鳥ちゃん。
「私は翠葉と一緒。A組よ」
桃華さんはほかに誰が一緒なのかを教えてくれた。