光のもとでⅡ
これ、克服できるのかな……。一年B組のクラスメイトとは握手ができるようになった。誰のことも怖いと思わないようになった。でも、今のクラスではまだ無理……。後ろの席の山下くんと、ようやく普通に話せるようになったくらいだ。
「克服……できたらいいな」
ポツリと零すと、
「内容を聞きもせず、そんなのわかるかバカ」
言われて苦笑する。
確かに飛翔くんの言うとおりだ。でも、「バカ」は余計だと思う。
こういうところはツカサと違うな……。
「……話せるのか話せないのか、どっち?」
ツカサとは異なる低い声にビクリとする。そして、これがいけないのだ、と唇を噛みしめる。
私は深呼吸をしながら「立花飛翔」という人間の知り得る情報を頭の中に並べた。
飛翔くんは飛鳥ちゃんの弟。少し言葉遣いが荒いけど、たぶん怖い人ではない。ただ、今まで周りにいた人よりも少し背が高くて首が太くて声が低いだけ――。
「克服……できたらいいな」
ポツリと零すと、
「内容を聞きもせず、そんなのわかるかバカ」
言われて苦笑する。
確かに飛翔くんの言うとおりだ。でも、「バカ」は余計だと思う。
こういうところはツカサと違うな……。
「……話せるのか話せないのか、どっち?」
ツカサとは異なる低い声にビクリとする。そして、これがいけないのだ、と唇を噛みしめる。
私は深呼吸をしながら「立花飛翔」という人間の知り得る情報を頭の中に並べた。
飛翔くんは飛鳥ちゃんの弟。少し言葉遣いが荒いけど、たぶん怖い人ではない。ただ、今まで周りにいた人よりも少し背が高くて首が太くて声が低いだけ――。