光のもとでⅡ
 性行為云々の話をお母さんにするのは気が引ける。かといって、同性ではない唯兄と蒼兄に相談するのも難しくて、同級生にはひどく恥ずかしくて話せない。玉紀先生に相談したいなと思ったら、予約は一ヶ月半待ちという状態だった。
「でもさ、すれ違っても何しても、翠葉ちゃんは司に大切にされてるよ」
「え……?」
「実はさ、先月の終わりに司がうちに来たの」
「何をしに……?」
「そうねぇ……相談っていうか、疑問を解消しにきたのかな?」
「疑問……?」
 それはどんな疑問だろう。
「んーーー……ぶっちゃけて話すと、司にえっちしたいって言われてるでしょ?」
 私は絶句した。すると、
「あ、えっちイコールセックスね? セックスイコール性行為、わかる?」
 果歩さんが口を開くたびに顔の温度が上昇する。さらには返事を求められていたので、私はぎこちなくコクコクと首を縦に振った。
「うんうん、その初々しい反応がまたかわいいよね」
 笑いながらも果歩さんは話し続ける。
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