光のもとでⅡ
少し歩いたところで煙がなくなったことに気づく。吸い込む空気が新鮮。
「ツカサ……?」
手ぬぐいで涙を拭ってから話しかけると、ツカサは私の帯に釘付けだった。
「それ……」
ツカサが指していたのは携帯のストラップ。
帯の中に携帯を入れていたこともあり、それに付けてあったストラップが根付けのように表に出ていたのだ。でも、それだけといえばそれだけ。
「秋兄のストラップ、外したんだ?」
「あ、うん……」
本当は外す必要などなかった。
ネックストラップを使う場合は外さなくてはいけないけれど、携帯ホルダーを使うのなら、ストラップをふたつつけられる仕様だったのだから。
でも、誕生日のお祝いしてくれたあの日、ツカサは「秋兄がプレゼントしたストラップを外さないと付けられない」と言った。
携帯ホルダーはオーダーメイドだ。そのデザインをした当人がわからないはずなどない。それでもそういう言い方をしたのは、秋斗さんからのプレゼントを外して欲しいということではないのか。
「ツカサ……?」
手ぬぐいで涙を拭ってから話しかけると、ツカサは私の帯に釘付けだった。
「それ……」
ツカサが指していたのは携帯のストラップ。
帯の中に携帯を入れていたこともあり、それに付けてあったストラップが根付けのように表に出ていたのだ。でも、それだけといえばそれだけ。
「秋兄のストラップ、外したんだ?」
「あ、うん……」
本当は外す必要などなかった。
ネックストラップを使う場合は外さなくてはいけないけれど、携帯ホルダーを使うのなら、ストラップをふたつつけられる仕様だったのだから。
でも、誕生日のお祝いしてくれたあの日、ツカサは「秋兄がプレゼントしたストラップを外さないと付けられない」と言った。
携帯ホルダーはオーダーメイドだ。そのデザインをした当人がわからないはずなどない。それでもそういう言い方をしたのは、秋斗さんからのプレゼントを外して欲しいということではないのか。