光のもとでⅡ
「音楽っていうのは音大ってこと?」
「うん。先日、倉敷音大の資料は取り寄せた。それから、葉山大学の写真学科も。あと、園芸学科がある大学や専門学校を探しているのだけど、このあたりにはないみたいで……」
「そっかそっか。……あのさ、倉敷音大なら俺の従姉、タメの柊(ひいらぎ)が受験するよ。あと、うちの姉ちゃんたちの出身大学でもある」
「そうなのっ!?」
「うん。何か訊きたいこととかあれば会う席設けるけど?」
「嬉しいっ! 実は、ピアノのレッスンとハープのレッスンを再開しようと思っていたのだけど、どこで習うかを決めかねていたの」
「そうなん? ……あのさ、別に回し者とかじゃないんだけど、柊の家、音楽教室だよ」
「……え?」
「うち、叔父と叔母も音楽家でさ、自宅で音楽教室やってるんだ。さらには、そこに出入りしてる講師はだいたいが倉敷音大の出身」
 あれよあれよと与えられる情報に、私は目を輝かせていた。
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