光のもとでⅡ
「音大の専攻は?」
「まだきちんと決めたわけではないのだけど、たぶん器楽のピアノ専攻で副科にハープを選ぼうと思っています」
「ふむふむ。じゃ、まずはピアノのレッスンだね。ほかの試験項目――聴音や楽典、新曲視唱、リズム課題あたりはどうする? うちの教室だと、ソルフェージュってレッスンでそれらがセットになってるレッスンを受けられるけど」
「あ、ぜひ。実は、楽典がとても苦手で……」
「じゃ、ピアノレッスンとソルフェージュだね」
柊ちゃんはパンフレットに記される項目を蛍光ペンでチェックを入れていく。
「あの、私、平日はレッスンに来られないから土曜日か日曜日になってしまうのだけど、レッスン枠、大丈夫でしょうか……」
「大丈夫だよ! むしろ、土日にレッスン入れる人は社会人くらいだから、レッスン枠は意外と空いてるの。あっ、ここまで通う方法もあるけど、派遣もできるよ? どうする?」
私は少し悩んだ。
たぶん、身体の負担にならないのはマンションまで来てもらう「派遣」だろう。でも、大学生になったら倉敷音大がある支倉まで通ってこなくてはいけないのだ。それを考えると、電車通学に少しずつ慣らしておいたほうがいい気がする。
「まだきちんと決めたわけではないのだけど、たぶん器楽のピアノ専攻で副科にハープを選ぼうと思っています」
「ふむふむ。じゃ、まずはピアノのレッスンだね。ほかの試験項目――聴音や楽典、新曲視唱、リズム課題あたりはどうする? うちの教室だと、ソルフェージュってレッスンでそれらがセットになってるレッスンを受けられるけど」
「あ、ぜひ。実は、楽典がとても苦手で……」
「じゃ、ピアノレッスンとソルフェージュだね」
柊ちゃんはパンフレットに記される項目を蛍光ペンでチェックを入れていく。
「あの、私、平日はレッスンに来られないから土曜日か日曜日になってしまうのだけど、レッスン枠、大丈夫でしょうか……」
「大丈夫だよ! むしろ、土日にレッスン入れる人は社会人くらいだから、レッスン枠は意外と空いてるの。あっ、ここまで通う方法もあるけど、派遣もできるよ? どうする?」
私は少し悩んだ。
たぶん、身体の負担にならないのはマンションまで来てもらう「派遣」だろう。でも、大学生になったら倉敷音大がある支倉まで通ってこなくてはいけないのだ。それを考えると、電車通学に少しずつ慣らしておいたほうがいい気がする。