光のもとでⅡ
「翠葉ちゃん?」
「あ……ここでレッスンを受けます」
「大丈夫?」
不安は残る。それでも、これも超えなくてはいけない一過程なのだろう。
「うん、大丈夫」
「あのね、最初は通いで来てみて、やっぱり時間的に厳しいと思ったら先生を派遣することもできるから、そのときは遠慮せずに言ってね。先生は変わる可能性があるけれど、先生としてのスキルにはあまり差はないから。それから、先生との相性もあるし、合わなければ先生を変えることもできるよ」
初めて習ったピアノ先生との相性はあまりいいものではなかっただけに、そういった面も心配していた。それを話すことなく教えてもらえたことに心が緩む。
「ありがとう」
そう伝えると、柊ちゃんはピタリと表情も動作も止める。
「……柊ちゃん?」
「にこってっっっ――」
「え……?」
「今、にこって殺人的な笑顔で笑ったああああっっっ」
「えっ……? 笑顔……?」
「翠葉ちゃんは普通にしててもかわいいけど、笑うともっともっとかわいいね? 進路、音大にしようよ! そしたら同期になれる! 声楽と器楽でコースは別だけとお昼ご飯とか一緒に食べようよ!」
「あ……ここでレッスンを受けます」
「大丈夫?」
不安は残る。それでも、これも超えなくてはいけない一過程なのだろう。
「うん、大丈夫」
「あのね、最初は通いで来てみて、やっぱり時間的に厳しいと思ったら先生を派遣することもできるから、そのときは遠慮せずに言ってね。先生は変わる可能性があるけれど、先生としてのスキルにはあまり差はないから。それから、先生との相性もあるし、合わなければ先生を変えることもできるよ」
初めて習ったピアノ先生との相性はあまりいいものではなかっただけに、そういった面も心配していた。それを話すことなく教えてもらえたことに心が緩む。
「ありがとう」
そう伝えると、柊ちゃんはピタリと表情も動作も止める。
「……柊ちゃん?」
「にこってっっっ――」
「え……?」
「今、にこって殺人的な笑顔で笑ったああああっっっ」
「えっ……? 笑顔……?」
「翠葉ちゃんは普通にしててもかわいいけど、笑うともっともっとかわいいね? 進路、音大にしようよ! そしたら同期になれる! 声楽と器楽でコースは別だけとお昼ご飯とか一緒に食べようよ!」