光のもとでⅡ
秋斗さんはわざとふたりきりになる状況を作ったのだ。きっとそれは、私に好意を寄せてくれているから。でも――。
出逢ったときから秋斗さんは何も変わらない。変わったのは私だ。
秋斗さんの優しさに甘えつつ、私は秋斗さんの持つ感情には困惑している。
「ふたりになりたい」という気持ちをどう受け止めたらいいのかがわからない。
ツカサの「不安」を気にすれば気にするほどにわからなくなる。
ツカサのことだけを考えれば、この申し出は断るべきだろう。けれども、そこまで強く拒絶できないのは、秋斗さんの気持ちを考えてしまうから。
もし、好きな人から完全な拒絶を突きつけられたら、私は――。
そう考えると、秋斗さんの気持ちをすべて拒絶することはできなかった。できずにここまできてしまった。だからツカサが不安になるのだろうか……。
「翠葉ちゃん?」
「…………」
「……俺とふたりじゃ気まずい?」
「…………」
何か答えなくちゃいけないのに、何も答えられない。答えられないどころか、歩みまで止まってしまった。
どちらにもいい顔をすることはできない。それは学んだはずなのに、秋斗さんを傷つけたくないと思ってしまうし、人を傷つけたときに抱える感情を怖いと思う。
まったく成長していない自分に嫌気がさす。
出逢ったときから秋斗さんは何も変わらない。変わったのは私だ。
秋斗さんの優しさに甘えつつ、私は秋斗さんの持つ感情には困惑している。
「ふたりになりたい」という気持ちをどう受け止めたらいいのかがわからない。
ツカサの「不安」を気にすれば気にするほどにわからなくなる。
ツカサのことだけを考えれば、この申し出は断るべきだろう。けれども、そこまで強く拒絶できないのは、秋斗さんの気持ちを考えてしまうから。
もし、好きな人から完全な拒絶を突きつけられたら、私は――。
そう考えると、秋斗さんの気持ちをすべて拒絶することはできなかった。できずにここまできてしまった。だからツカサが不安になるのだろうか……。
「翠葉ちゃん?」
「…………」
「……俺とふたりじゃ気まずい?」
「…………」
何か答えなくちゃいけないのに、何も答えられない。答えられないどころか、歩みまで止まってしまった。
どちらにもいい顔をすることはできない。それは学んだはずなのに、秋斗さんを傷つけたくないと思ってしまうし、人を傷つけたときに抱える感情を怖いと思う。
まったく成長していない自分に嫌気がさす。