光のもとでⅡ
ゲストルームに帰宅してお風呂から上がると、私は自室ベッドの上で携帯とにらめっこをしていた。
いつかけてきてもかまわないとは言われている。でも、やっぱり電話をかける前は緊張してしまうのだ。
ツカサが出たら何を話そう……。
普通に考えたら、海水浴の話をするのが自然だろう。でも、ツカサがいなくて秋斗さんがいた海水浴の話をするのはどこか気まずい。
ほかに何があるかな……。
ツカサの教習場の話を訊く? でも、聞いたところで私にわかる話はない気がするし……。
「……天気の話」
スタンバイモードになっていたパソコンを立ち上げ、即座に天気予報を表示させる。
「明日は晴れ。最高気温三十四度。このあと一週間はずっと晴れ……」
……天気予報の話をしたら気づいてくれるだろうか。話がしたいだけ、声が聞きたいだけ、と。
勇気を出して電話をかける。と、三コールののちコール音が途切れた。
『はい』
「……こんばん、は」
『こんばんは』
「……今、電話してても大丈夫?」
『問題ない』
「……今、何してた?」
『ネットでニュースを見ていただけだけど?』
「そうなんだ……。あ、天気予報見た?」
『いや……見てないけど』
「あのね、明日は最高気温三十四度で、このあと一週間は天気が崩れることはないみたい」
『……そう』
「うん……」
いつかけてきてもかまわないとは言われている。でも、やっぱり電話をかける前は緊張してしまうのだ。
ツカサが出たら何を話そう……。
普通に考えたら、海水浴の話をするのが自然だろう。でも、ツカサがいなくて秋斗さんがいた海水浴の話をするのはどこか気まずい。
ほかに何があるかな……。
ツカサの教習場の話を訊く? でも、聞いたところで私にわかる話はない気がするし……。
「……天気の話」
スタンバイモードになっていたパソコンを立ち上げ、即座に天気予報を表示させる。
「明日は晴れ。最高気温三十四度。このあと一週間はずっと晴れ……」
……天気予報の話をしたら気づいてくれるだろうか。話がしたいだけ、声が聞きたいだけ、と。
勇気を出して電話をかける。と、三コールののちコール音が途切れた。
『はい』
「……こんばん、は」
『こんばんは』
「……今、電話してても大丈夫?」
『問題ない』
「……今、何してた?」
『ネットでニュースを見ていただけだけど?』
「そうなんだ……。あ、天気予報見た?」
『いや……見てないけど』
「あのね、明日は最高気温三十四度で、このあと一週間は天気が崩れることはないみたい」
『……そう』
「うん……」