光のもとでⅡ
「お待たせ」「迎えに来てくれてありがとう」――どんな言葉を発するにも緊張が伴うし、車の前に立つツカサにドキドキする。結果、私が何を口にする前に、「お疲れ様」とツカサに言われてしまった。
「……迎えに来てくれてありがとう」
「どういたしまして」
助手席に乗るように促され、私はカチコチした動作でシートに収まった。
車の助手席に乗ることなど珍しくもなんともない。でも、ツカサが運転する車では初めてのこと。たかがそれだけのことにドキドキしてしまう。
「車、涼先生の?」
「そう」
これで会話が終わってしまうことだって別段珍しいことではない。でも、車の中だとなんとなく気まずい。
各々が別のことをしているわけではないし、音楽もラジオもかかっていない密室は、車の走行音しかしないのだ。
意味もなく焦ってパニックを起こした私は、
「なんだか緊張するねっ?」
「俺の運転が信用ならないってこと?」
「えっ!? そういうことじゃなくてっ――」
なんて言ったらわかってもらえるだろう。
「……迎えに来てくれてありがとう」
「どういたしまして」
助手席に乗るように促され、私はカチコチした動作でシートに収まった。
車の助手席に乗ることなど珍しくもなんともない。でも、ツカサが運転する車では初めてのこと。たかがそれだけのことにドキドキしてしまう。
「車、涼先生の?」
「そう」
これで会話が終わってしまうことだって別段珍しいことではない。でも、車の中だとなんとなく気まずい。
各々が別のことをしているわけではないし、音楽もラジオもかかっていない密室は、車の走行音しかしないのだ。
意味もなく焦ってパニックを起こした私は、
「なんだか緊張するねっ?」
「俺の運転が信用ならないってこと?」
「えっ!? そういうことじゃなくてっ――」
なんて言ったらわかってもらえるだろう。