光のもとでⅡ
「あの、もしかして……私に説得ができるとか思ってます?」
恐る恐る尋ねると、嵐子先輩は顔の前で手を合わせた。
「お願いっ、助けてっ!」
助けて、と言われても……。
「あの、全然お役に立てる気がしないのですが……」
「ここにいてくれるだけでもいいから!」
「はぁ……それだけでいいなら」
私は嵐子先輩に手を引かれ、ツカサの座る席まで連れて行かれた。
「ツカサ、翠葉が誰の衣装作るか知ってる?」
ツカサは煙たそうに嵐子先輩の顔を見る。
「翠葉が誰の衣装作るか知ってるか、って訊いてんのっ!」
ツカサは無言で知らない旨を示す。と、
「翠葉は、翠葉のことが大っ好きな男子の衣装を作るのよっ!」
……それは初耳です。なんだか香乃子ちゃんにしてやられた気分だ。
そんなことを思う傍ら、
「……だから?」
ツカサは実に関心なく答えた。
机に肘をつき剣呑な視線を向ける様は、ここ一番の柄の悪さではないだろうか。
恐る恐る尋ねると、嵐子先輩は顔の前で手を合わせた。
「お願いっ、助けてっ!」
助けて、と言われても……。
「あの、全然お役に立てる気がしないのですが……」
「ここにいてくれるだけでもいいから!」
「はぁ……それだけでいいなら」
私は嵐子先輩に手を引かれ、ツカサの座る席まで連れて行かれた。
「ツカサ、翠葉が誰の衣装作るか知ってる?」
ツカサは煙たそうに嵐子先輩の顔を見る。
「翠葉が誰の衣装作るか知ってるか、って訊いてんのっ!」
ツカサは無言で知らない旨を示す。と、
「翠葉は、翠葉のことが大っ好きな男子の衣装を作るのよっ!」
……それは初耳です。なんだか香乃子ちゃんにしてやられた気分だ。
そんなことを思う傍ら、
「……だから?」
ツカサは実に関心なく答えた。
机に肘をつき剣呑な視線を向ける様は、ここ一番の柄の悪さではないだろうか。