光のもとでⅡ
「んもーーーっっっ! 司のことだから、紫苑祭におけるジンクスとか何も知らないんでしょっ!?」
「知らなくて困ることはない」
「今まではねっ!」
嵐子先輩は、ツカサが眉間にしわを寄せたのを確認すると、
「好きな人に衣装を作ってもらえたら両思いになる。好きな人の衣装を作ると両思いになる。また、彼氏の衣装を作ると仲が永遠に続く。その逆もしかり、彼女に衣装を作ってもらうと彼女との仲が永遠に続くっ」
これでどうだ、と言わんばかりに声を張った嵐子先輩だけれど、嵐子先輩が望んでいた反応は得られない。得られなかったどころか、相手にさえされていない。
「翠葉にほかの男の衣装作らせていいのっ!?」
「ただのジンクスだろ……」
ツカサはまったく取り合わない。すると、腸が煮えくり返った嵐子先輩が私を振り返った。
「翠葉はっ!?」
「えっ!?」
突如自分に話を振られてびっくりする。
「翠葉は司の衣装、作りたくないっ?」
私は少し考えた。考えた末、
「作れるのなら作りたいです。でも……ツカサが団長にならなくても衣装は作れるんじゃ――」
「知らなくて困ることはない」
「今まではねっ!」
嵐子先輩は、ツカサが眉間にしわを寄せたのを確認すると、
「好きな人に衣装を作ってもらえたら両思いになる。好きな人の衣装を作ると両思いになる。また、彼氏の衣装を作ると仲が永遠に続く。その逆もしかり、彼女に衣装を作ってもらうと彼女との仲が永遠に続くっ」
これでどうだ、と言わんばかりに声を張った嵐子先輩だけれど、嵐子先輩が望んでいた反応は得られない。得られなかったどころか、相手にさえされていない。
「翠葉にほかの男の衣装作らせていいのっ!?」
「ただのジンクスだろ……」
ツカサはまったく取り合わない。すると、腸が煮えくり返った嵐子先輩が私を振り返った。
「翠葉はっ!?」
「えっ!?」
突如自分に話を振られてびっくりする。
「翠葉は司の衣装、作りたくないっ?」
私は少し考えた。考えた末、
「作れるのなら作りたいです。でも……ツカサが団長にならなくても衣装は作れるんじゃ――」