光のもとでⅡ
 真白さんに案内されてキッチンへと向かうと、
「今日はね、ハンバーグなの。タネは昨日のうちに作ってあるからあとはサラダとスープを作って、お肉は形成して焼くだけ」
 どうやら、パンは朝のうちに焼いてあるそう。
 真白さんがコーンスープを作る傍らで、私はサラダにするレタスをちぎったり、トマトを切ったりしていた。スープができあがると、真白さんと一緒にお肉の形成を始める。
 真白さんは慣れた手つきでハートの形を作っていた。
「いつもハート型なんですか?」
「えぇ。だから、翠葉ちゃんもハート型にしてね? そしたら、翠葉ちゃんが作ったのは司に食べさせましょう」
 にこりと笑いかけられ、私は赤面しながら頷いた。
「今日は煮込みハンバーグだから最後まで火は通さないで途中でソースの材料を加えるの」
 赤ワイン一カップに中農ソースがカップ四分の一。ケチャップがそれよりも少し少ないくらい。お砂糖を大匙一入れてから蓋を閉め、沸騰させたら中火にしてスプーンでソースをお肉にかけながら焼いていく。ソースにとろみがついてきたらできあがり。
 六時を回ると夕飯。でも、ツカサはまだ帰ってこない。
 先にいただいてもいいのかな、と思いながら、真白さんと涼先生と三人の夕飯を楽しんだ。
 真白さんも涼先生も、学校でのツカサがどんなふうかを話すととても喜んでくれたし、小さいころのツカサの話を聞けるのは何よりも嬉しかった。そこで、今度はツカサの小さいときの写真を見せてもらう約束をしたり……。
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