光のもとでⅡ
採点をしている間に翠はお茶を淹れに行き、採点が終わる頃に戻ってきた。
それまでのように正面に座るかと思えば、翠は俺の隣に腰を下ろした。
「間違えたところは明日までにさらっておいて」
「はい」
翠は答案用紙を見て間違えた箇所にチェックを入れると、
「……手、つないでもいい?」
小さな声で控え目に尋ねられ、まさかそんなことを言われると思っていなかった俺は、まじまじと見返すくらいには驚いていた。
「あのっ、だめだったらいいのっ」
「……いや、だめじゃないけど……」
「本当?」
肯定の言葉を口にするより先に翠の手を取る。
いつもと変わらずひんやりと冷たい指先……。
それまでのように正面に座るかと思えば、翠は俺の隣に腰を下ろした。
「間違えたところは明日までにさらっておいて」
「はい」
翠は答案用紙を見て間違えた箇所にチェックを入れると、
「……手、つないでもいい?」
小さな声で控え目に尋ねられ、まさかそんなことを言われると思っていなかった俺は、まじまじと見返すくらいには驚いていた。
「あのっ、だめだったらいいのっ」
「……いや、だめじゃないけど……」
「本当?」
肯定の言葉を口にするより先に翠の手を取る。
いつもと変わらずひんやりと冷たい指先……。