光のもとでⅡ
Side 司 04話
ホームルームが終わっても俺はまだ教室にいた。
「ケン、部室の鍵」
言って、ケンに鍵を渡す。
「司、部活行かねーの? 生徒会?」
「いや……」
詳しく話すつもりはなく口を閉ざす。と、
「了解。先に行ってる」
ケンは教室を出ていった。
とくに何があるわけではない。ただ、気になることはあった。
ここ数日、毎日のように翠がテラスにいる。それも、朝と放課後。
誰かを待っているようにも見えたが、人と一緒にいるところは見ないし、朝は俺が着替え終わって部室を出てくるときにはもういない。
何をしているのかが気になっていたものの、電話で訊くとごまかされそうだから、捕まえて直接訊くつもりでいた。
そろそろ頃合か――。
「ケン、部室の鍵」
言って、ケンに鍵を渡す。
「司、部活行かねーの? 生徒会?」
「いや……」
詳しく話すつもりはなく口を閉ざす。と、
「了解。先に行ってる」
ケンは教室を出ていった。
とくに何があるわけではない。ただ、気になることはあった。
ここ数日、毎日のように翠がテラスにいる。それも、朝と放課後。
誰かを待っているようにも見えたが、人と一緒にいるところは見ないし、朝は俺が着替え終わって部室を出てくるときにはもういない。
何をしているのかが気になっていたものの、電話で訊くとごまかされそうだから、捕まえて直接訊くつもりでいた。
そろそろ頃合か――。