光のもとでⅡ
Side 飛翔 01話
今の俺の感情を一言で言うとしたら、「納得がいかない」だ。
今日は生徒会の会計のみが図書室に集まっている。ミーティング内容は、今年度最大のイベント、紫苑祭における資金の配分について。
初回申請書をもとに、ありとあらゆることを想定して第一回分配金額が決定したところだった。
「大きな金はすでに動かした。あとは小さな金額の追加申請しか上がってこない。それらを滞りなく入金するほか、組間で行われる金銭取引を明確にすべく収支報告の計上。それがダイレクトに加点減点につながる」
「翠葉ちゃん、大丈夫かな?」
「がんばります」
目の前で繰り広げられる会話に納得がいかない。
会計唯一の女、運動ができないという御園生翠葉に会計職の大半が振られることが決定していた。
確かに運動ができなければ俺たちよりは時間の融通がきくだろう。それでも、この女ひとりに任せることが納得できなかった。
「ここまで手放しなのは申し訳ないと思うけど、やっぱ助かるよね」
春日先輩の言葉に司先輩も頷くが、それにだって納得がいかない。
今までの司先輩なら、仕事の一切をひとりの人間にやらせることなどなかった。もっと言うなら、いつだって会計の総元締めは司先輩で、どんなことがおきてもスマートに対応。そんな司先輩を目標にしてきたのに……。
今日は生徒会の会計のみが図書室に集まっている。ミーティング内容は、今年度最大のイベント、紫苑祭における資金の配分について。
初回申請書をもとに、ありとあらゆることを想定して第一回分配金額が決定したところだった。
「大きな金はすでに動かした。あとは小さな金額の追加申請しか上がってこない。それらを滞りなく入金するほか、組間で行われる金銭取引を明確にすべく収支報告の計上。それがダイレクトに加点減点につながる」
「翠葉ちゃん、大丈夫かな?」
「がんばります」
目の前で繰り広げられる会話に納得がいかない。
会計唯一の女、運動ができないという御園生翠葉に会計職の大半が振られることが決定していた。
確かに運動ができなければ俺たちよりは時間の融通がきくだろう。それでも、この女ひとりに任せることが納得できなかった。
「ここまで手放しなのは申し訳ないと思うけど、やっぱ助かるよね」
春日先輩の言葉に司先輩も頷くが、それにだって納得がいかない。
今までの司先輩なら、仕事の一切をひとりの人間にやらせることなどなかった。もっと言うなら、いつだって会計の総元締めは司先輩で、どんなことがおきてもスマートに対応。そんな司先輩を目標にしてきたのに……。