光のもとでⅡ
「いや、十分絡んでるように見えるけど?」
 この人がそう言うのなら、周りにはそう見えているのかもしれない。けれど、その要因らしきものが把握できない以上、改めようがない。
「翠葉ちゃんが司の彼女っていうのが認められない?」
「っ……!?」
「ま、飛翔は司信者だからねぇ~……」
「その言い方やめてください」
「だってそうだろ?」
「…………」
「ま、受け入れられる受け入れられないってあるよね。こればかりは飛翔の考えが変わらないと無理か」
 そう言うと、朝陽先輩はかかってきた電話に応じた。
「――了解。みんな、体育館に戻ってOKだって」
 もう少し時間がかるのかと思いきや、割と早くに撮影は終わったようだ。
 これでまともな写真が撮れてなかったら悪態をつかずにはいられないが……。

 体育館に戻ると、
「これはどうでしょう?」
 御園生翠葉が一枚の写真を提示した。
 カメラがひとりひとりの手に渡り、「いいんじゃん?」「OK」「問題ないわ」。そんな言葉がそこかしこに挙がる。そして自分にカメラが回ってきたとき、表示されていた写真に息を呑んだ。
 さっきまで情けない顔していた女が笑っていた。
 司先輩に背を預け、まるで安心しきったかのように柔らかな笑みを浮かべて。
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