光のもとでⅡ
「自分の写真が出回ること以上に、翠葉ちゃんの写真が出回ることを避けたいんじゃない? もっと言うなら、翠葉ちゃんの写真を個人的に持たれることも嫌がってそうだけど?」
たかがそれだけの言葉に私の頬は熱を持つ。
「大好きな彼にこれ以上ないくらい大切にされるのってどんな気分?」
恐る恐る隣に座る優太先輩を見てみると、優太先輩の目はわかりやすく三日月目になっていた。
最近はこんなふうにからかわれることがなかっただけに、意表をつかれた気分だ。
「もうっ、嵐子先輩に言いつけますよっ!?」
「どうぞご自由に! たぶん、嵐子も俺と一緒になって翠葉ちゃんや司をいじると思うし」
確かに、嵐子先輩ならそれもありうる……。
何も言い返すことができずに唸っていると、
「ま、なんにせよ、俺たちは幸せだよね」
優太先輩の視線はトラック脇に群がる女の子たちに向けられていた。
なんとなく、今までの話とは違うことを言っている気がしてその先に続く言葉を待っていると、
「うちの学校には自由に恋愛できない人もいるからさ」
「え……?」
「この学校、お嬢様や御曹司が多いじゃん?」
「はい……」
「中には婚約者がいる人間もいるし、特定の異性と付き合うことを親に禁止されてる人間もいる。そんな人間にとってはこうやって騒げる対象が必要なのかもしれない」
そんな話を聞いてしまうと、なんだか複雑な気分だ。
たかがそれだけの言葉に私の頬は熱を持つ。
「大好きな彼にこれ以上ないくらい大切にされるのってどんな気分?」
恐る恐る隣に座る優太先輩を見てみると、優太先輩の目はわかりやすく三日月目になっていた。
最近はこんなふうにからかわれることがなかっただけに、意表をつかれた気分だ。
「もうっ、嵐子先輩に言いつけますよっ!?」
「どうぞご自由に! たぶん、嵐子も俺と一緒になって翠葉ちゃんや司をいじると思うし」
確かに、嵐子先輩ならそれもありうる……。
何も言い返すことができずに唸っていると、
「ま、なんにせよ、俺たちは幸せだよね」
優太先輩の視線はトラック脇に群がる女の子たちに向けられていた。
なんとなく、今までの話とは違うことを言っている気がしてその先に続く言葉を待っていると、
「うちの学校には自由に恋愛できない人もいるからさ」
「え……?」
「この学校、お嬢様や御曹司が多いじゃん?」
「はい……」
「中には婚約者がいる人間もいるし、特定の異性と付き合うことを親に禁止されてる人間もいる。そんな人間にとってはこうやって騒げる対象が必要なのかもしれない」
そんな話を聞いてしまうと、なんだか複雑な気分だ。