片恋シリーズ~鎌田公一編~
「鎌田くん、翠葉に何かメモ残してってくれない?」
「え?」
「……たぶん、翠葉、気がついたときに鎌田くんのことすごく気にすると思う。だから――」
「……じゃ、これ。もともと御園生に渡そうと思って持ってたものなんだ」
言って、ポケットの中にあったメモ用紙を取り出す。
「湊ちゃん、彼の個人情報なので取り扱いよろしく」
彼が校医にそのメモを渡すと、
「わかった。預かるわ」
俺たちは騒がしい校内の唯一静かな保健室をあとにした。
「じゃ、鎌田くんはうちのクラスでケーキを食べてってね」
「え?」
「え? じゃないよ。食べに来てくれたんでしょ? 翠葉いないけど、しっかり投票してってよね」
と、彼は走り出した。すれ違う人に自分のクラスを宣伝しながら。
「え?」
「……たぶん、翠葉、気がついたときに鎌田くんのことすごく気にすると思う。だから――」
「……じゃ、これ。もともと御園生に渡そうと思って持ってたものなんだ」
言って、ポケットの中にあったメモ用紙を取り出す。
「湊ちゃん、彼の個人情報なので取り扱いよろしく」
彼が校医にそのメモを渡すと、
「わかった。預かるわ」
俺たちは騒がしい校内の唯一静かな保健室をあとにした。
「じゃ、鎌田くんはうちのクラスでケーキを食べてってね」
「え?」
「え? じゃないよ。食べに来てくれたんでしょ? 翠葉いないけど、しっかり投票してってよね」
と、彼は走り出した。すれ違う人に自分のクラスを宣伝しながら。