全部、抱きしめて
何でだろう?
長谷部さんが絡むと、全てが大瀬良さんに知られてしまう。

ものすごい不思議。

「来るまで待ってるから」

そう言って、大瀬良さんは電話を切ってしまった。

行かない。あたしは行かないことに決めた。

だって、いつもいいなりになってるんだもん。

それに...。
大瀬良さんは、美人が好きなんだもん。

つまりあたしはセフレ要因だ。

今日の朝からこの考えは変わることはなかった。

最初は、体だけ求められてるだけでも構わないと思ってた。

だって、失恋して淋しかったから。

体だけでも必要とされるなら、一人にならずに済むと思ったから。

でも今は違う。
< 101 / 212 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop