全部、抱きしめて
「まさか、直也、寝とったなんてことしてないよな?」
「してねーし」
大瀬良さんはすぐさま否定。
「あの......。長谷部さん。あたし彼氏と別れたんですよ」
雰囲気が悪くならないように、ヘラヘラ笑いながら言ってみる。
「そっか......」
長谷部さんは、それ以上何も聞いてこなかった。
あたしと長谷部さんは、入社した時からのつき合いだ。
自然とプライベートな話もするようになった。
でも、彼氏と別れたという話はまだしていなかったんだ。
「でも、何で彼氏と別れて直也が出てくるんだよ? オマエ達ってつき合い何もないだろ?」
「ごちゃごちゃうるせーな。由里子、出かけるぞ」
そう言って、大瀬良さんは玄関の鍵を閉めるとあたしの手を引いてズンズンと階段を降りていく。
「してねーし」
大瀬良さんはすぐさま否定。
「あの......。長谷部さん。あたし彼氏と別れたんですよ」
雰囲気が悪くならないように、ヘラヘラ笑いながら言ってみる。
「そっか......」
長谷部さんは、それ以上何も聞いてこなかった。
あたしと長谷部さんは、入社した時からのつき合いだ。
自然とプライベートな話もするようになった。
でも、彼氏と別れたという話はまだしていなかったんだ。
「でも、何で彼氏と別れて直也が出てくるんだよ? オマエ達ってつき合い何もないだろ?」
「ごちゃごちゃうるせーな。由里子、出かけるぞ」
そう言って、大瀬良さんは玄関の鍵を閉めるとあたしの手を引いてズンズンと階段を降りていく。