全部、抱きしめて
「オマエは何やってるんだよ!」
大瀬良さんの声がした。
すぐ側まで来ていたのに、長谷部さんに気をとられて全く気づかなかった。
ゴンッと音がしそうなくらいの勢いで、大瀬良さんは長谷部さんの頭をグーで叩いた。
「いってー」
長谷部さんは、頭を抱えて座り込む。
同時に掴まれていた手が離れて、あたしはホッとした。
「由里子、大丈夫だったか?」
「大丈夫です」
大瀬良さんのナイスタイミングのおかげだ。
「潤! 部下にこんなことして恥ずかしくないのかよ? これはセクハラだぞ。パワハラにもなるぞ。会社の制服着てないからって何やっても許されるなんて思うなよ」
「オマエこそ恥ずかしくないわけ? よその部署の女に手出しておいて。これはセクハラを超えるセクハラだぞ」
そう言って、座り込んでいた長谷部さんが立ち上がった。
大瀬良さんの声がした。
すぐ側まで来ていたのに、長谷部さんに気をとられて全く気づかなかった。
ゴンッと音がしそうなくらいの勢いで、大瀬良さんは長谷部さんの頭をグーで叩いた。
「いってー」
長谷部さんは、頭を抱えて座り込む。
同時に掴まれていた手が離れて、あたしはホッとした。
「由里子、大丈夫だったか?」
「大丈夫です」
大瀬良さんのナイスタイミングのおかげだ。
「潤! 部下にこんなことして恥ずかしくないのかよ? これはセクハラだぞ。パワハラにもなるぞ。会社の制服着てないからって何やっても許されるなんて思うなよ」
「オマエこそ恥ずかしくないわけ? よその部署の女に手出しておいて。これはセクハラを超えるセクハラだぞ」
そう言って、座り込んでいた長谷部さんが立ち上がった。