全部、抱きしめて
今日、着替えを取りに行った時、洗濯した部屋着が一着もなかったんだよね。

あー、すっかり忘れてたよ!

「別にいらないじゃん」

「へっ?」

「どうせ裸になるんだし」

そう言って、大瀬良さんがクスクス笑っている。

あたしはかぁぁっと顔を赤らめることしか出来ない。

どうせ裸になるからって。
今日もそいうことするということだよね?

大瀬良さんは、ソファーから立ち上がり寝室へ。そしてすぐに出てきた。

「これ着とけよ」

あたしに渡してくれたのは真っ白なTシャツだった。

「ありがとうございます」

「必要ないと思うけどね」

大瀬良さんはニヤッと意味深に笑った。

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