彼と彼女の関係£ ─To say love me─
その後の授業は全然、頭には入らなかった。
ずっと、冬野の告白のことで頭がいっぱいで、告白される女の子が私だったらいいのに…と考えていた。
給食が終わり、昼休みになる。
私は、いつものように本を読んでいた。
すると妙に廊下が騒がしくて、何事だと思ったら……
「なな……」
後ろのドアに寄りかかる、ななの姿があった。
なんで…どうして……?
やっぱり、冬野の告白の相手は…なな、なの?
「新君は、いる?」
そう、なながクラスの男子に聞いていた。
私の隣の席で、珍しく静かに勉強している冬野。
名前に反応したのか、声に反応したのか…立ち上がり、ななの方へと向かっていった。
なな、なの…?
そのことが、頭の中を支配していた。
気にせずに本を読む振りをするけれど、全く読んでいられなかった。
ななだけは……
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新side
告白と言っても、ラブレターだけれど緊張しすぎて、滅多にしない勉強なんかをやっていた。
全く頭に入らなかったけれど。
ちらっと隣をみると、可愛くて綺麗な顔をした春田が本を読んでいた。
あまり、じーっと春田の顔を見たことがないせいか、こっちが照れて来てしまい、また勉強に逃げた。