恋はしょうがない。〜初めての夜〜 + Side Story ①&②
晶は女だとしても、相当な美人だ。
普通に対面するだけでも、ドキドキしておかしくなりそうなのに、こんなシチュエーションでは、真琴はもう心臓が爆発しそうだった。
「…だから、女同士なんだから、そんなに身構えなくても大丈夫」
頑なに腕で胸を押さえている真琴を見て、晶も呆れ顔になる。
たしかに、その通り。女同士なのにこんな風に隠す方が不自然だ。
真琴はおずおずと胸の前から腕を外し、ぎこちなく膝の上に置いた。
露わになり、お湯の中でたゆたう真琴の体を見て、晶の表情がいっそう緩む。
「真琴ちゃんは、和彦とは一緒にお風呂に入ってるんだ?」
「……は?!」
いきなり、きわどい質問をされて、再び真琴の心臓が飛び上がる。
「さっき、そう言ってたよね?」
「…そ、そ、それは、いつもって訳じゃなくて…」
晶からの質問だから無視するわけにもいかず、かと言って、適当なことを言って誤魔化すほど要領も良くなく、真琴は正直にありのままを暴露するしかない。
「いつもじゃないけど、和彦とお風呂に入ったことはあるんだ?」
「…ま、前に、おお、温泉に行ったことが、あって…」
晶は端正で高潔そうな顔の下に、イタズラな思惑を隠して、更に真実を追求する。
「へぇ〜、それで?温泉に一緒に入って、いちゃついた訳だ」
「…い、いちゃ……!?」
それがどういうことを意味するのか想像して、真琴の顔が更に真っ赤になった。