天使が舞い降りる。



「え……なに、サイ」


「やめたほうがいい」


「え?」


やめたほうがいいって……何を?


首を傾げる私にサイは言った。


「一回遊び出すと、奏は日が暮れるまで涙のこと解放しないよ?」


「いいよ、別に」


私はきっぱりと言い返す。驚いたように私を見つめる……サイの目。


「サイの妹が満足するまで……私ずっと、今日は遊び相手になってあげたい」


「ねえ、お姉ちゃん、どうしたの?だれとお話してるの?」


私の腕をつかむサイの手から力が抜けていく…。


「お姉ちゃん、早く行こうよ」


「うん!ごめんね!」


サイの指が、ゆっくりと私から離れていった。








それからは……


はじめての公園で、奏ちゃんとたくさん遊んだ。


小さなお姫様が「飽きる」というまで、ずっと、ずっと……







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