天使が舞い降りる。
奈々子は、もう来ているだろうか……?
夕方に来いなんて言ったけど、「サイ」という言葉を聞いたからには、きっと時間に関係なく屋上にきているはず…。
私の予感は……当たった。
「ここは……奈々子の学校の……」
学校にたどり着いた。靴なんて、履き替えている場合じゃない。土足のまま屋上への階段へとさしかかる。
「涙…!?どこいくの!?」
「屋上!!」
「なんで!?」
奈々子とサイを会わせるために……決まってんでしょうが。
―バタン!!
私は屋上のドアを開けた。