天使が舞い降りる。
「でもさ、無断で帰るのはヤバくない?小野田めっちゃ心配してたよ」
小野田とは、このクラスの担任の名前。
「だよね…ごめんごめん」
そこで先生が教室に入ってきた。
「席つけー…って、あっ、夜々木!」
私を見た担任が声を上げる。
「昨日はどうした?急にいなくなったから、先生心配したんだぞ」
「せんせー、あまり涙のこといじめないでよー」
「いじめていません。んで、昨日はなんで帰ったんだ?」
「急に、頭が痛くなって…」
「そうか。でもこれからは、一言断りをいれてから早退するようにな」
「はい……すいません」
先生の言葉に、素直に頷く。
「よし。ホームルーム始めるぞー」
意外にもあっさりと、お咎めは終わった。
「えー、たった今、暴風警報と大雨警報が出た!よって、今日は午前授業になる!」
おー!
ホームルームが始まり、第一声の担任の言葉に周りから歓声が上がる。