天使が舞い降りる。



「でもさ、無断で帰るのはヤバくない?小野田めっちゃ心配してたよ」


小野田とは、このクラスの担任の名前。


「だよね…ごめんごめん」


そこで先生が教室に入ってきた。


「席つけー…って、あっ、夜々木!」


私を見た担任が声を上げる。


「昨日はどうした?急にいなくなったから、先生心配したんだぞ」


「せんせー、あまり涙のこといじめないでよー」


「いじめていません。んで、昨日はなんで帰ったんだ?」


「急に、頭が痛くなって…」


「そうか。でもこれからは、一言断りをいれてから早退するようにな」


「はい……すいません」


先生の言葉に、素直に頷く。


「よし。ホームルーム始めるぞー」


意外にもあっさりと、お咎めは終わった。






「えー、たった今、暴風警報と大雨警報が出た!よって、今日は午前授業になる!」


おー!


ホームルームが始まり、第一声の担任の言葉に周りから歓声が上がる。






< 75 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop