いじめてあげる。









「……」



自分しかいない屋上は静かで。

日差しが心地よく感じて横になる壱夜。





『壱夜莉奈ちゃんに会ってからよく笑うようになったよね』



ふとウサギの言葉が思い浮かぶ。



「…うっせばーか」



それじゃまるで俺が莉奈のおかげで笑うようになったみたいじゃん…



「、笑ってなんかねー…」



笑ってなんかない

笑ってなんか、



「っ//…はー…」



頭に浮かぶのは莉奈の笑顔。

莉奈が思い浮かんだ瞬間赤面する壱夜。



《冷血で無口で口癖は"ぶっ殺すよ"》



「調子狂う…おかしいだろ俺」



壱夜は右腕で両目を隠すと、すぐに眠りについた。
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