ルージュのキスは恋の始まり
 大河が意地悪く笑いながら、持っていた花束を私に手渡す。

 これは多分うちの宣伝部が大河のために用意した花束だ。

「花束なんていらない!着替えてくる」

 大河に花束を突き返すと、私は走って控え室に戻った。

 もう今日は大河の顔は見たくなかった。

 いや、もしかしたらこれからずっとかもしれない。

 私の安らぎの場所はもうなくなってしまったのだ。

 永遠に・・・・。
 
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