ルージュのキスは恋の始まり
 美優を送って来た玲王を見て、俺は決意した。

 彼女から離れる事を。

 数年前からハリウッドからオファーは来ていた。

 受けるなら今しかない。

 多分、俺達はお互いに依存し合っている。

 それを断ち切らなければ、俺達の・・いや美優の未来がない。

 迷いはなかった。

 美優のためなら何でも出来る。

 自分が彼女に憎まれてもいい。

 俺が心配だったのは、俺がいなくなった後誰が美優を守るか。

 でも、それも問題ないだろう。

 玲王なら美優を任せられる。

 彼はそれだけの力を持ってるし、彼以上の人間なんて他どこを探してもいないだろう。
< 153 / 391 >

この作品をシェア

pagetop