ルージュのキスは恋の始まり
「・・・・すみません。でも、私は大河さんのマネージャーというか付き人ですから」

「そうだね。ごめん。美優の事はいいんだ」

 唇をぎゅっと噛み締めながら苦く呟く。

「そうですか」

「今日、俺・・・うちに帰れないんだよね?百合ちゃん家に泊めてくれない」

「駄目です!駄目です!」

「どうして?」

「私の部屋の本棚見たら、きっと大河さん引きますよ~」

「何なの、それ?いつもの百合ちゃんの妄想の世界?」

「最近はBL系にもはまってるし、絶対に駄目です。困ります~」

「BL系って・・・・」

 百合ちゃんの言葉に思わず唖然とする。

「ひょっとして今日の龍神社長と俺を見て変な想像してないよね?」

 嫌な予感がして百合ちゃんを問い詰める。
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