ルージュのキスは恋の始まり
「玲王・・・・」

「俺も風呂に入ってくる。寝るなら奥に俺の寝室があるから適当に使え」

「玲王はどこで寝るの?」

 私の質問と言うか不安に対して、玲王は奥のソファを指差してぶっきらぼうに言った。

「リビングのソファで寝る。今日は襲わないから安心しろ」

「今日はって・・・。ちょっと何でここで脱ぐのよ!」

 玲王が目の前でワイシャツを脱ぎ出したので、目を手で覆う。

 私のそんな様子を見て、玲王は面白そうに私をからかった。

「自分の家で脱いで何が悪い。男の裸なんて大河ので見慣れてるだろ?」

「勝手に決めつけないでよ!大河は私の前では絶対脱がないし、上半身だって海で泳ぐ時くらいしか・・・・」

 私が反論すると、玲王が嘲った。

「それは大した紳士だな」

 カチャカチャっと音をさせながら玲王はゆっくりとベルトを外す。

 指の隙間からそれを見ていると、彼とバッチリ目が合った。

「スケベ」
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