ルージュのキスは恋の始まり
「おはよう」

「美優さん、お弁当作るの手伝ってくれませんか?大河さんと脇坂さんの分作らないといけなくて。あっ、でも匂い大丈夫かな・・・・」

 百合ちゃんがちょっと困ったような顔をする。

 大河のお弁当・・・・。

 久しぶりに大河に作ってあげたい。

 百合ちゃんが作ったと思うなら、きっと大河も食べてくれるはずだ。

 私も手伝いたい。

「百合ちゃん、マスクあるかな?」

「あります!一緒に作りましょう?気分が悪くなったら教えてくださいね」

 百合ちゃんが満面の笑みを浮かべた。

 彼女の笑顔に癒される。

 それから2人で姉妹のように仲良くお弁当を作った。

 作っている間は、玲王の事も妊娠の事も忘れられた。
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