ルージュのキスは恋の始まり
 何だかあの日常が戻ってきたみたいですごく嬉しい。

 クスクスっと私が声を出して笑うと、玲王が優しい目をして言った。

「そうやっていつも俺の側で笑ってろ」

 私の唇に玲王の指が触れる。

 それから、彼の顔が近づき彼の唇が私のに重なった。

 柔らかくてとても温かくて心がとろけるようなキス。

 始まりはあのルージュのキスだった。

 あれから数ヵ月、私は変わった。
 
 玲王が私をいろんな意味で女に変えてくれた。

 心も身体も。

 もう元には戻れない。

 戻りたいとも思わない。

 玲王の側でキレイになりたい。

 そして、玲王の側で笑っていたい。

 ずっと・・・・・・。





ルージュのキスは恋の始まり 本編 fin (2014.10.20)
< 343 / 391 >

この作品をシェア

pagetop