いつだってそこには君がいた。
その時、動かしていた目線が止まる。
口をだらしなく開いて、となりにいる高橋くんを見た。
高橋くんも私のことを見る。
「あ、あ……あった……!!」
「俺も……!」
目を見開いて笑った。
結城くんと沙月ちゃんの反応を確認しても、ふたりとも笑っていて、合格していたことを知る。
四人で叫んで喜びを分かち合った。
花が咲いた、頑張りが実った瞬間だった。
そのあと心配しているであろう両親に報告の電話をして、手続きを踏むと書類をもらって学校をあとにしようと踵を返した。
これで春からみんなで同じ学校の生徒として三年間を共にできる。
幸せすぎて、どうにかなりそうだった。
頑張ってきた甲斐があった。
挫けそうになったときもある。勉強がしんどくなったときもあった。
だけどみんなで通いたい夢があったから、乗り越えられたんだ。
過去の頑張ってきた自分を褒めてやりたい。
そして、ありがとう。そう伝えたい。
私に、幸せをくれて。