いつだってそこには君がいた。



「お前マジ最高ぉー!」


「あんたも、やる時はやるのね!」



結城くんと沙月ちゃんのハイテンションな声。

こっちへ帰って来る高橋くんもすごく嬉しそうにニコニコしてる。



「日高」



目の前に来た高橋くんが両手の平を私のほうへ突き出して来た。


へ……?



「……?」



な、に……?



「早く!」



高橋くんに急かされるように、同じように手をあげた。


ーーパチッ!


すると私の手に、彼の手が弾くように跳ねた。



「へへっ!ハイタッチ!」


「……っ……!」



カアァッと顔が熱くなるのを感じた。
高橋くんの笑顔があまりにキラキラしていたから。


……初めて誰かとハイタッチした。




< 33 / 213 >

この作品をシェア

pagetop