いつだってそこには君がいた。
生まれて初めて、私は誰かといて楽しいと思えた。
笑って、笑って。
高橋くんと結城くんのおふざけを見て、沙月ちゃんと頬もお腹も痛くなるくらい大笑いした。
こんなの、今までなかったよ。本当。
「ふたりともー!こっち来いよぉ!」
高橋くんが私たちを手招きしながら呼ぶ。
沙月ちゃんと顔を見合わせると、ふたりのもとへ向かった。
「ほれ、ふたりにやるよ」
高橋くんの手から差し出されたのは、うさぎのキーホルダーだった。
「ダブルキャッチしたんだ!すげぇだろ?」
目をキラキラさせて、自慢気に話す高橋くん。
手の中にあるキーホルダーのうさぎちゃんがとても可愛らしく見えた。
……とっても嬉しい。
「UFOキャッチャーだけは得意だよね、愛希って」
「だけってなんだよ!だけって!」
「本当のことじゃない」
高橋くんと沙月ちゃんのかけ合いは面白くてつい笑ってしまう。
本当に、仲良しなんだなぁ。