いつだってそこには君がいた。



どうして私ってこうなんだろう。


みんなが見てるって思うと、言葉がまったく出て来ない。


頭が真っ白で、涙が出そうになる。



「おい、早くしろよー」



……えっ?


パッとうつむけていた顔をあげると不満気なクラスメイトと目が合う。



「そうだよ、早くしろよ」


「時間がもったいないだろぉ〜」



責め立てるみんなの言葉に胸がズキズキと痛みだす。

血の気がサーッと引くように、手の先から冷えていく。


やっぱり、私。

みんなに迷惑かけてるんだ……っ。



「うぅっ……」



我慢していた涙が、いっせいに溢れ出す。


それに気づいたクラスメイトが気まずそうに顔を歪め、担任が心配そうに駆け寄って来た。


……消えてしまいたい。

今すぐに、ここからいなくなりたい。


友だちもできずに、最後もこんな風にみんなに責められて、泣いて恥をかいて。


存在ごと、消えてしまえ。


こんな自分、大っ嫌いだ……!



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