Love is up to me!【完】
私には絶対無理だ。
……ていうかサクロ、私といる時より楽しそう。声出して笑ってる。
昔、よっぽど仲が良かったんだろうな。二人とも明るいから、すごく気が合うみたいだ。
私の方が、サクロと仲の良かった年月はきっと長いけど、出会ったのは静ちゃんの方が先なんだ。
――だめだめだなあ、私。
どれほどぼんやりしていたのか、気付けばプレートの上のハンバーグは全部食べ終わっていた。
「――めいちゃんどうした? さっきからずっと黙ったまま……具合悪い?」
静ちゃんに呼ばれて、慌てて顔を上げて首を振る。
「メーちゃんは食べてる時、いっつも喋んないんだ。今日はしっかもいたから、余計緊張しちゃってんだと思うよ」
「ほんと? ごめんね、やっぱり今日は私、遠慮すればよかったね」
「……う、ううん! ……ほんとに、そんな、こと、ないよ!」
「ありがとう。清太の幼稚園のときのエピソードなら、いくらでも話せるから、いつでも聞いて?」
「き、聞きたい……」
「その代わり、めいちゃんも小2からの清太、教えてよ」
「しっかもメーちゃんも、余計なこと言うなっつーの!」